人とAIが共に働く未来へ
コクヨ × TIGEREYE 共同特許と
「OFFICE AGENTIC AI」プロジェクト
特許出願(特願2025-180014)に
ついて
市場背景と課題
AIエージェント市場は急速に拡大しており、2024年の約51億USDから2030年には約471億USDに達すると予測されています(年平均成長率:約44.8%)。
2025年には、企業が100体以上のエージェントを協働運用する時代が到来し、AIが実務の中核を担う「エージェント時代」が本格化します。
一方で、既存システムは静的ルーティングや評価不在、接続の断片化といった課題を抱えており、最適なエージェント連携やガバナンスの実現が難しい状況にあります。
この課題に対し、AIがAIを選び、学び、改善する仕組みを通じて、より賢く協働する新しいAIエコシステムを提案します。
AIがAIを選ぶ。
評価から協働へ、知能の新しい構造。
3つの層が連携し、AI同士が自律的にチームを組み、
学習を重ねて進化していく仕組みです。
この特許技術(特願2025-180014)は、「AIがAIを評価し、選び、学ぶ」というコンセプトを核にした三層構造の自律型システムです。
AI同士が互いの能力や得意分野を理解しながら最適なチームを組み、状況に応じてタスクを分担・改善していくことで、時間とともに賢く進化するAI基盤を実現します。
この仕組みにより、人間がルールを定義しなくても、AI自身が「最も成果を出せる組み合わせ」を動的に選択。 各エージェントは実行結果を学習し、他のAIとの連携データを蓄積して、全体として精度・効率・適応力を高め続けます。
1. Talk層(対話層)
MCP(Model Context Protocol)準拠の構造化対話を行い、各メッセージにpurposeID / agentID / confidence / timestamp などのメタ情報を付与。AI間の会話を文脈付きで整理し、信頼性と再現性を確保します。
2. Judge層(評価層)
AIの出力を8つの指標(達成率 / 事実性 / 根拠被覆 / 制約遵守 .. など)で評価し、「親和性ベクトル」として数値化します。エージェントごとの特性や得意分野を学習します。
3. Match層(選択層)
入力内容と親和性ベクトル、さらにグラフDBに蓄積されたKPIや実績データをもとに、最適なエージェントの組み合わせを動的に選択。状況に応じて最も成果が出るチームを構成します。
自己改善ループ
システムは「評価 → 選択 → 実行 → 学習」を繰り返すことで、自ら進化します。
使えば使うほど精度と効率が向上し、最適なエージェント協働を継続的に実現します
TIGEREYE Multi Modal AI Frameworkについて
画像・映像データに加え、テキストや音声の処理を統合し、LLM(大規模言語モデル)を活用した高度な機能を提供します。 顔認識や物体認識といったコンピュータビジョン機能とLLMを組み合わせ、自然言語での対話を可能にするほか、CNNで取得したビジュアルデータを基に、状況に応じた指示や対話を生成し、リアルタイムでの意思決定を支援します。
Tigerstream Engine
LLMベースの会話システムで、効率的にデータを処理し迅速に応答を生成
Trinity Eye
役割を分担した3つのLLM「Orbis」「Veritas」「Sententia」が協調する 統合システム。高精度な会話進行、評価、目的意識をもって、優れた対話と判断を提供するプラットフォーム
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Orbis = Talk - LLM
会話を生成し、ユーザーのリクエストに応じる。
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Veritas = Judge - LLM
会話を評価し、ユーザーの意図や感情に基づいて次のステップを判断。
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Sententia = Talkflow - LLM
会話フローをリアルタイムで調整し、シナリオを最適化。
従来の「AIを使う」仕組みではなく、「AIがAIを選び、育てる」という新しいアプローチで設計されています。
他のエージェント基盤やフレームワークとは一線を画す、5つの革新的な差別化ポイントを持っています。
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1. AIがAIを評価・選択するメタ構造
他システムが人間のルール設計に依存するのに対し、ここではAI自身が成果に基づいて最適な仲間を選ぶ。「評価→選択→改善」を内包した自己判断型のオーケストレーションを実現。
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2. Judge層による多軸スコアリング
出力を8つの評価軸(達成率・事実性・安全性など)で自動スコア化。単なるAIの呼び出しではなく、“どのAIが最も適切に応えるか”を定量的に判断します。
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3. ベクトル×グラフDBの動的最適化
意味的類似度(ベクトル)と実績データ(グラフ)を掛け合わせ、タスクに応じて最も成果を出せるエージェント群を自動選出。これは独自の「学習するルーティング」です。
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4. 使うほど賢くなる自己改善ループ
対話やタスク結果をKPIとして学習し、精度・効率・判断力を継続的に強化。時間とともにAIネットワーク全体が進化する、“経験で育つAI基盤”を実現。
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5. 標準準拠×高い安全性
MCP対応であらゆるツール・データと接続可能。さらにポリシー制御と監査機能により、安全で透明なAI協働環境を構築します。
空間が“考え”、AIが“導く”。
オフィスを進化させる
OFFICE AGENTIC AIとは
特許技術を活用した
共創型プロジェクトの第一弾
働き方が多様化し、創造性と効率性の両立が求められる今、オフィスはもはや単なる「働く場所」ではありません。 人とAIが互いに理解し合い、行動を促し、環境そのものが思考の一部として機能する――そんな知的で反応的な空間へと進化しています。 株式会社TIGEREYEとコクヨ株式会社は、この新しいオフィス像を実現するために、次世代オフィスプラットフォーム「OFFICE AGENTIC AI」の開発を進めています。 このプラットフォームは、人の動きや感情、タスクの流れをAIがリアルタイムで理解し、空間・情報・デバイスを最適に連携。 働く人一人ひとりの創造性と集中を引き出す、“人とAIが共に働くオフィス”を目指しています。
「OFFICE AGENTIC AI」は、TIGEREYEのマルチモーダルAIと、コクヨの空間設計思想「自律協働社会」を融合させた技術・思想の結晶です。オフィスそのものが、人との関係性を学び、提案し、行動を導く存在となります。
実現する体験の一例
過去の会話データから最適な会議時間やチーム構成を提案
働き方のパターンを解析し、業務効率化やストレス軽減を支援
座席配置や業務フローを空間全体でリアルタイムに最適化
三層構造による自律制御
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Talk層(対話層)ユーザーや他のAIとの自然な対話を生成
例:社員とのミーティング提案、会議内容の要約など -
Judge層(評価層)会話や行動の目的・質をスコアリング・評価
例:発言の意図把握、モチベーションスコア化 -
Match層(選択層)最適なAIエージェントや人材を推薦・組み合わせ
例:プロジェクト最適チームの提案、タスクアサイン支援
オフィスが“自ら考えるパートナー”となり、創造的な仕事を支えます。
「OFFICE AGENTIC AI」は以下の領域での実証を予定しています。
- ・会議室予約/スケジューリングの最適化
- ・勤怠・入退室データとの連携と最適化
- ・社内ウェルビーイングやストレスのモニタリング
- ・情報共有やチームビルディングの最適支援
最終的には、社員一人ひとりの感情・目的・行動を理解するAIプラットフォームとして、働き方そのもののアップデートを実現します。